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このブログは、中将棋や大将棋などの古将棋、変則チェス・古チェスやフェアリー駒など、             現代では忘れ去られてしまった将棋やチェスのルールや駒たちを再発見・ご紹介していくブログです。              古いものを再発見して、新しい将棋やチェスの文化を発信していけたら、という意味があります。               
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2012年01月01日 (日) | 編集 |
中将棋とは、室町時代ごろに考案されたといわれている
現在の将棋の元になったゲームです。

全部で92枚の駒を使う将棋で、中には獅子や鳳凰・麒麟など、
本将棋には登場しないバリエーション豊かな駒たちが登場します。

このブログでは、中将棋をはじめとして様々な将棋・チェスを
取り扱っていますが、古将棋の基本となる中将棋のルールを
ご紹介しておきましょう。

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1.初期配置と基本的なルール

中将棋初期配置

<基本ルール>
・12×12マスの将棋盤を用い、上図のように駒を並べます。
・駒はマス目の真ん中に置き、マスからマスに移動するように駒を動かします。

・先手と後手が交互に、味方の駒のどれか1枚を1回ずつ動かします。
(ただし、1回の手番で複数回動かせる駒もある)

・双方手前から4段目までが陣地となり、
お互いに相手の陣地に入ると駒を裏返して成ることができます。
(ただし、成ることができない駒もある)
※一度成った駒が元に戻ることはできません。

※不成(ならず)で敵陣に入ることもできますが、その駒が成るためには、
一度敵陣の外に出てもう一度敵陣内に入るか、
敵の駒を取ったときに成ることができます。(敵陣内で動くだけでは成れません)

※最奥の段に歩や香車が成らない状態で進むことも可能です。
この駒は動くことができない駒=行かず駒となります。

・自分の駒を動かした先に相手の駒がある場合、その駒を取ることができます。
本将棋と違い取った駒を持ち駒とすることはできません。
 取った駒は盤上から取り除きます。


<勝敗条件>
・相手の王将を取ること。(本将棋と違って詰みを狙うものではありません。)
※ただし、相手側に太子という駒(酔象が成ったもの)があるときは、
太子も取らなければ勝ちになりません。

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2.駒の動き方・役割

駒は図で示した場所に進むことができます。
ただし、味方の駒がいる場所に進むことはできず、敵の駒がいる場所に進む場合、
その駒を取りながら進むことができます。

歩兵:ふひょう/と金:ときん
歩_move 成りと金_move

前に1マスだけ進むことができます。
成ると"と金"になり、前と斜め前、横と真後ろに1マスだけ進むことができます。

仲人:ちゅうにん/酔象:すいぞう
仲人_move 成り象_move

前と後ろに1マス進むことができます。
成ると"酔象"になり、真後ろ以外の周囲1マスに進むことができます。

銅将:どうしょう/横行:おうぎょう
銅将_move 成り横_move

前と斜め前、真後ろに1マス進むことができます。
成ると"横行"になり、横にどこまでも進め、前と後ろに1マス進むことができます。

銀将:ぎんしょう/竪行:しゅぎょう
銀将_move 成り竪_move

前と斜め前、斜め後ろに1マス進むことができます。
成ると"竪行"になり、前と後ろにどこまでも進め、横に1マス進むことができます。

猛豹:もうひょう/角行:かくぎょう
猛豹_move 成り角_move

前と斜め前、後ろと斜め後ろに1マス進むことができます。
成ると"角行"になり、斜め4方向にどこまでも進むことができます。

金将:きんしょう/飛車:ひしゃ
金将_move 成り飛_move

前と斜め前、横と真後ろに1マス進むことができます。
成ると"飛車"になり、縦横にどこまでも進むことができます。

盲虎:もうこ/飛鹿;ひろく
盲虎_move 成り鹿_move

正面以外のすべての方向に1マス進むことができます。
成ると"飛鹿"となり、前後ろにどこまでも進め、その他の方向に1マス進めます。

酔象:すいぞう/太子:たいし
酔象_move 太子_move

真後ろ以外のすべての方向に1マス進むことができます。
成ると"太子"となり、すべての方向に1マス進むことができます。

また"太子"がいる状態で王将/玉将がとられても、負けることはありません。
王将/玉将と全く同じ扱いと言っていいでしょう。

王将:おうしょう(玉将:ぎょくしょう)
王将_move

すべての方向に1マス進むことができます。
成ることはできません。

この駒を取られると負けになります。前述の"太子"がいる状態で
王将/玉将が取られても負けることはありません。

香車:きょうしゃ/白駒:はくく
香車_move 白駒_move

正面にどこまでも進むことができます。
成ると"白駒"となり、前後と斜め前にどこまでも進むことができます。

反車:へんしゃ/鯨鯢:けいげい
反車_move 鯨鯢_move

前後にどこまでも進むことができます。
成ると"鯨鯢"となり、前後と斜め後ろにどこまでも進むことができます。

竪行:しゅぎょう/飛牛:ひぎゅう
竪行_move 飛牛_move

前後にどこまでも進むことができ、横に1マス進むことができます。
成ると"飛牛"となり、前後と斜めにどこまでも進むことができます。

横行:おうぎょう/奔猪:ほんちょ
横行_move 奔猪_move

横にどこまでも進むことができ、前後に1マス進むことができます。
成ると"奔猪"となり、横と斜めにどこまでも進むことができます。

角行:かくぎょう/龍馬:りゅうま
角行_move 成り馬_move

斜めにどこまでも進むことができます。
成ると"龍馬"となり、斜めにどこまでも進み縦横に1マス進むことができます。

飛車:ひしゃ/龍王:りゅうおう
飛車_move 成り龍_move

縦横にどこまでも進むことができます。
成ると"龍王"となり、縦横にどこまでも進み斜めに1マス進むことができます。

獅子:しし
獅子_move

獅子は王将の動きを1手以内に2回することができます。

これに関連して、以下のような動きの特徴を持ちます。
・周囲1マスの地点で止まることもできます。(1回だけしか動かないこともできます。)
・周囲1マスに敵駒や自駒があったとしても、周囲2マスの地点に行くことができます。
・敵の駒を1手で2枚とることができます。
・周囲1マスの地点へ行き、直後に元にいたマスに戻ることができます。

⇒周囲1マスの地点にある敵駒を取った直後に自分のマスに戻り
あたかも駒が動かずに相手の駒を取るような駒の取り方を居食いと言います。

龍馬:りゅうま/角鷹:かくおう
龍馬_move 角鷹_move

斜めにどこまでも進み縦横に1マス進むことができます。
成ると"角鷹"となり、正面以外の7方向にどこまでも進むことができ、
正面には"獅子"のように動くことができます。(以下を参照)

・正面に1マスまたは2マス進むことができます。
・正面1マスに敵駒や自駒があったとしても、2マスめの地点に行くことができます。
・正面の相手の駒を1手で2枚とることができます。
・正面1マスの地点へ行き、直後に元にいたマスに戻ることができます。

龍王:りゅうおう/飛鷲:ひじゅう
竜王_move 飛鷲_move

縦横にどこまでも進み斜めに1マス進むことができます。
成ると"飛鷲"となり、斜め前以外の6方向にどこまでも進むことができ、
斜め前には"獅子"のように動くことができます。(以下を参照)

・斜め前に1マスまたは2マス進むことができます。
・斜め前1マスに敵駒や自駒があったとしても、2マスめの地点に行くことができます。
・斜め前の相手の駒を1手で2枚とることができます。
・斜め前1マスの地点へ行き、直後に元にいたマスに戻ることができます。

奔王:ほんおう
奔王_move

縦横斜めの8方向にどこまでも進むことができます。

鳳凰:ほうおう/奔王:ほんおう
鳳凰_move 成り奔_move

縦横に1マス進み、斜め2マスの地点に跳ぶことができます。
斜めに跳ぶ際は間に駒があっても飛び越えることができます。

成ると"奔王"になり、縦横斜めにどこまでも進むことができます。

麒麟:きりん/獅子:しし
麒麟_move 成り獅子2_move

斜めに1マス進み、縦横2マスの地点に跳ぶことができます。
縦横に跳ぶ際は間に駒があっても飛び越えることができます。

成ると"獅子"となり、王将の動きを1手以内に2回行うことができます。
(詳しくは獅子の項を参照)

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3.獅子の特別ルール

<獅子同士の取り合いについて>
①自分の獅子に隣接したマスにいる相手の獅子は無条件で取ることができます。

例えば、下図のようなときは相手の獅子に足(後述)がありますが、
相手の獅子を取ることができます。
獅子_①

②獅子に足がついている(注)とき、足が付いている相手の獅子を
自分の獅子で取ることはできません。


注:駒を相手が取った時にほかの駒ですぐに取り返せるような
状態のことを、駒に足が付いていると言います。

下の左の図では両者の獅子に足があるため、お互いに獅子で獅子を取ることはできません。
右の図では、相手の獅子に足がないため、自分の獅子で取ることができますが、
逆に相手の獅子は自分の獅子を取ることができません。
獅子_② 講座1-5

②'自分の獅子をまたいで、相手の獅子に相手の駒の利きがあるとき、
獅子のかげ足・裏足があると言い、足がついているものとみなします。

中将棋_4

③獅子に足があってもほかの駒と同時になら取ることができます。
これを付け喰い(つけぐい)または喰添(くいそえ)と言います。
ただし、歩兵と仲人は付け喰いの対象外です。

このとき、相手はすぐにほかの駒で獅子を取り返すこともできます。
先獅子の対象外(後述)です。

下の左図で自分の獅子は相手の獅子を鳳凰を取りながら取ることができます。
相手は自分の獅子を龍ですぐに取り返すことができます。

下の右図では、お互いに獅子を付け喰いすることはできません。

中将棋_5 中将棋_6


<先獅子について>
獅子を(獅子以外の駒で)取ったとき、自分の獅子は相手の他の駒であっても
その直後の手で獅子を取られることはありません。

これを先獅子(せんじし)といいます。

先獅子1

上の図でこちらが手番のとき、自分は相手の獅子を角で取ることができます。
そのとき、次の相手の手番に飛車でこちらの獅子を取ることはできません。

逆に、相手の手番で獅子が飛車で取られてしまったとき、次の自分の手番に
角で相手の獅子を取ることはできません。

先獅子は獅子を取った直後の手にのみ適用されます。

<先獅子のルール詳細について>
先獅子のルールは、日本の中将棋連盟が定義したルールと
ウィキペディアで書かれているルールに微妙な違いがあります。

中将棋連盟ルールでは、先獅子は自分の獅子に足があるときのみ適用されます。
したがって、先ほどの先獅子の説明で使った局面では、
先獅子は適用されないことになります。

先獅子1+

上のような局面においては、こちら側に限り先獅子が適用になります。

つまり、こちらは角で相手の獅子を取った後に自分の獅子は守られますが、
相手は飛車で獅子を取ったとしても、すぐに自分の角で獅子を取られます。

中将棋連盟のルールとウィキペディアのルールのどちらが正しいか
という議論はひとまず置いておきますが、
先獅子のルールについては、相手と事前に確認しておいた方が良いでしょう。

<ルール補足>

獅子の足に関して:足の役割を果たす駒が玉への利きを防ぐ役割を持っていた
としても、相手の獅子を自分の獅子で取ることはできません。

獅子足

上図において、仮に自分の獅子が相手の獅子を取り、相手が銀で取り返すことに
なったときに玉が取られてしまいますが、この場合でも獅子の足は適用されます。

⇒玉を自ら危険に晒す手は中将棋において合法なので、獅子の足は適用されます。

獅子が壁駒の役割を果たすとき:獅子(または角鷹・飛鷲)が玉の壁駒の役割を
果たすとき、居食いによって一瞬、玉が危険に晒されることになりますが、
その手は合法手とみなされます。

中将棋_7

上図で獅子が奔王を居食いした瞬間、玉は馬の利きに晒されますが、
居食いは合法手とみなされます。

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以上で中将棋のルールを一通りご紹介しました。

中将棋は駒の種類が多く覚えるのが大変ですが、イメージとともに覚えると
簡単に覚えることができます。

さあ、みなさんもぜひ中将棋をやってみてください!
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テーマ:将棋
ジャンル:趣味・実用
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